Commercialization: Marketing & Distribution
キャセイパシフイック航空の陰鬱、暗黒夜
サウスチャイナモーニングポスト - 14 Mar, 2022
寄稿者:デイビッドドッドウェル、香港視点での世界、地域、香港の挑戦についての観察、著述者
コロナ感染不況からの回復期待は、ウクライナ戦争によって砕かれ、航空産業は再び困難に巻き込まれる
まさに、貴方が何も考えないことで、事態はさらに悪くなることが起こってます。私は香港政府のコロナ感染拡大に対する対応には言及せず、航空産業について話します。
先週私は、キャセイパシフイック航空の莫大な損失とどのトンネルの先にも明かりが見えない意気消沈させる発表に驚いています。哀愁を帯びた1968年のビートルズの感傷的なバラード、ブラックバードの歌詞が私の胸の内に広がりました:その傷ついた羽根で、陰鬱な暗黒夜の明かりの中に飛ぶことを学べ。
この紛争は、欧州の36か国の領空をロシヤの飛行機が飛行することを禁止しています。二年以上に渡るこれまでにない困難後に、香港のフラッグキャリヤがその存続を維持しそして平静さを保っていることに、私は印象付けられますが戸惑ってもいます。乗客数が通常の2%に落ち込んでも、どれ位の航空会社が如何にして生き延びるかご存じでしょうか?航空貨物のお陰です。
キャセイ航空は、5,900人のスタッフを解雇せざるを得ませんでした。2021年度の損失は55憶香港ドルと報告されていますが、2020年度の損失216憶香港ドルに比較すれば、少しは歓迎される事でしょう。香港のコロナ感染隔離のための封鎖が終焉するまでの毎月の損失は、15憶香港ドルになると予想されています。
パトリックヒーリ会長は、12月31日時点での会社の流動性が、303憶香港ドルであるとの気休めを示しています。しかし彼は、現在の現金消耗の割合では、2023年の半ばまでには全ての流動原資がなくなるとの指摘を、躊躇うことなくしています。
さらには、2022年末までには航空産業が改善に向かうという望みに、亀裂が入り始めています。数千人の人命が失われています。欧州全体に渡る数百万人の平和な存在が覆され、世界戦争の恐れが、呼び起こされています。
長い間待たれていたコロナ感染による経済不況からの回復期待が、砕かれてしまいました。コロナ感染によるのとまさに同じように、航空産業と世界旅行産業は、この紛争の渦中に巻き込まれた偶発的な被害者となっています。
この紛争は、欧州全域の36か国の領空での、ロシヤ飛行機の飛行を禁止しました。ロシアに対する制裁は、ロシヤ航空事業を動揺させています。石油価格上昇は、航空会社に打撃を与えており、燃料代は航空会社のコストの三分の一を占め、その次がスタッフのコストとなっています。燃料コスト変動に対する対応のない契約をしている航空会社は、これから先は困難に見合うことになります。
キャセイパシフイック航空が直面しているような危機的な挑戦にあっている航空会社が, 世界中にはないと私が推測するなら、私は考え直さなければなりません。ロシアのフラッグキャリアであるエアロフロート、S7そしてその他のロシア商業航空会社は、国際領空の殆どから締め出されました。
コンサルタントのアセンドバイシリウムによれば、ロシア航空会社が運用している880機の飛行機の約70%はボーイング社とエアバス社製です。この二社ともにサービス契約とすべての予備品供給を停止しています。ロールスロイス、サフラン、GEアビエイション、そしてブラジルのエンブラエルも同様です。ロシアの航空会社が、予備品やらサービス契約無しに、どれ位の期間運航継続可能かは分かりません。
シリウムは又、880機の内の515機は欧州の航空機リース会社からのリースであり、リース会社の殆どが、その航空機の回収を望んでいると述べています。彼らがどのようにしてリース機材を取り戻すかについてはハッキリしませんが、ロシア航空会社が運用する飛行機が、ロシアの領空外に飛行することは、これから直ぐにでも出来なくなります。
これだけでもロシアの航空会社にとっては十分に悪いことでしょうが、保険と再保険付保が取り消されることにもなります。又コードシェア取引からも、飛行計画及び販売システムと言ったバックエンドシステムからの締め出しもなされるでしょう。この中には、航空機の重量、手荷物、燃料及び貨物のバランスを図ることでの飛行の効率と安全性を最適化するソフトウエアも含まれています。
国際航空運送協会(IATA)、国際民間航空機関(ICAO)そしてその他の組織は、コロナ感染拡大からの回復開始の信号を出し始めていましたが、これらの予想は再び振り出しに戻せざるを得ません。
例えばIATAは二週間前に、10月以降のオクロン感染での不確定性が増してるにも拘らず、2022年度の航空旅行者の全体数は、2019年度の83%の水準に戻ると予想していました。2024年度までには2019年と同じレベルまで完全回復すると予想しており、国内旅行が国際旅行をけん引しそしてアジア太平洋地区が他の地域より遅れるとしていました。
ウクライナ侵略がどれだけ長く続くのか、そして偶発的な損害を欧州全体にどれ位与えるのかが明確でないことで、これらの組織の誰もその予測の見直しをしていません。しかし確かな事は、彼らの予測は、大幅な下方修正が必要となる事でしょう。
航空産業の事業形態は世界的に既に変化しています。2019年の世界の航空旅行者数を45憶人、昨年度は23憶人とICAOは報告しています。航空会社の損失は、2020年で3720憶米ドルであり、昨年度は3240憶ドルであり、彼らの更なる悲観的なシナリオでは、ウクライナ侵略がより明確に考慮されるはずで、今年の損失は2000憶米ドルと予想しています。
コロナ感染パンデミック期間での航空産業の回復の殆どは国内旅行からであり、最も高い回復は北米で期待されています。ICAOは、世界の空港の最も繁忙な15の空港の内の13は北米にあって、アジアの空港と航空会社は、世界のリーダーボードからは脱落させています。
中國のコロナゼロ対策が、アジアの国際旅行活動に、鮮明に影響を与えているだけでなく、アジアへの大陸間飛行も、ロシアの領空閉鎖によって、酷く阻害されています。
フィンエアのアジアサービスは、大きく阻害されており、株価が大幅に下落しています。米国航空会社は、アジアでのサービス特にインド向けのサービスの再構築を図っています。湾岸の航空会社のエミレーツ、カタール航空は、その航空網の殆どがウクライナの紛争地域の南で運用されており、彼らの事業に少なからずの損失を生じることでしょう。
ライアンエアのCEOマイケルオラリーは、私たちは戦争の到来によって、疫病だけを対処してると言っています。その立派な控えめの発言で、彼はこれからの12か月は殆どの航空会社にとって非常に厳しいものになると付け加えています。
キャセイ航空だけではありません。少なくともこれからの一年はわずかな光も暗くそして暗黒の夜です。
以上
寄稿者:デイビッドドッドウェル、香港視点での世界、地域、香港の挑戦についての観察、著述者
コロナ感染不況からの回復期待は、ウクライナ戦争によって砕かれ、航空産業は再び困難に巻き込まれる
まさに、貴方が何も考えないことで、事態はさらに悪くなることが起こってます。私は香港政府のコロナ感染拡大に対する対応には言及せず、航空産業について話します。
先週私は、キャセイパシフイック航空の莫大な損失とどのトンネルの先にも明かりが見えない意気消沈させる発表に驚いています。哀愁を帯びた1968年のビートルズの感傷的なバラード、ブラックバードの歌詞が私の胸の内に広がりました:その傷ついた羽根で、陰鬱な暗黒夜の明かりの中に飛ぶことを学べ。
この紛争は、欧州の36か国の領空をロシヤの飛行機が飛行することを禁止しています。二年以上に渡るこれまでにない困難後に、香港のフラッグキャリヤがその存続を維持しそして平静さを保っていることに、私は印象付けられますが戸惑ってもいます。乗客数が通常の2%に落ち込んでも、どれ位の航空会社が如何にして生き延びるかご存じでしょうか?航空貨物のお陰です。
キャセイ航空は、5,900人のスタッフを解雇せざるを得ませんでした。2021年度の損失は55憶香港ドルと報告されていますが、2020年度の損失216憶香港ドルに比較すれば、少しは歓迎される事でしょう。香港のコロナ感染隔離のための封鎖が終焉するまでの毎月の損失は、15憶香港ドルになると予想されています。
パトリックヒーリ会長は、12月31日時点での会社の流動性が、303憶香港ドルであるとの気休めを示しています。しかし彼は、現在の現金消耗の割合では、2023年の半ばまでには全ての流動原資がなくなるとの指摘を、躊躇うことなくしています。
さらには、2022年末までには航空産業が改善に向かうという望みに、亀裂が入り始めています。数千人の人命が失われています。欧州全体に渡る数百万人の平和な存在が覆され、世界戦争の恐れが、呼び起こされています。
長い間待たれていたコロナ感染による経済不況からの回復期待が、砕かれてしまいました。コロナ感染によるのとまさに同じように、航空産業と世界旅行産業は、この紛争の渦中に巻き込まれた偶発的な被害者となっています。
この紛争は、欧州全域の36か国の領空での、ロシヤ飛行機の飛行を禁止しました。ロシアに対する制裁は、ロシヤ航空事業を動揺させています。石油価格上昇は、航空会社に打撃を与えており、燃料代は航空会社のコストの三分の一を占め、その次がスタッフのコストとなっています。燃料コスト変動に対する対応のない契約をしている航空会社は、これから先は困難に見合うことになります。
キャセイパシフイック航空が直面しているような危機的な挑戦にあっている航空会社が, 世界中にはないと私が推測するなら、私は考え直さなければなりません。ロシアのフラッグキャリアであるエアロフロート、S7そしてその他のロシア商業航空会社は、国際領空の殆どから締め出されました。
コンサルタントのアセンドバイシリウムによれば、ロシア航空会社が運用している880機の飛行機の約70%はボーイング社とエアバス社製です。この二社ともにサービス契約とすべての予備品供給を停止しています。ロールスロイス、サフラン、GEアビエイション、そしてブラジルのエンブラエルも同様です。ロシアの航空会社が、予備品やらサービス契約無しに、どれ位の期間運航継続可能かは分かりません。
シリウムは又、880機の内の515機は欧州の航空機リース会社からのリースであり、リース会社の殆どが、その航空機の回収を望んでいると述べています。彼らがどのようにしてリース機材を取り戻すかについてはハッキリしませんが、ロシア航空会社が運用する飛行機が、ロシアの領空外に飛行することは、これから直ぐにでも出来なくなります。
これだけでもロシアの航空会社にとっては十分に悪いことでしょうが、保険と再保険付保が取り消されることにもなります。又コードシェア取引からも、飛行計画及び販売システムと言ったバックエンドシステムからの締め出しもなされるでしょう。この中には、航空機の重量、手荷物、燃料及び貨物のバランスを図ることでの飛行の効率と安全性を最適化するソフトウエアも含まれています。
国際航空運送協会(IATA)、国際民間航空機関(ICAO)そしてその他の組織は、コロナ感染拡大からの回復開始の信号を出し始めていましたが、これらの予想は再び振り出しに戻せざるを得ません。
例えばIATAは二週間前に、10月以降のオクロン感染での不確定性が増してるにも拘らず、2022年度の航空旅行者の全体数は、2019年度の83%の水準に戻ると予想していました。2024年度までには2019年と同じレベルまで完全回復すると予想しており、国内旅行が国際旅行をけん引しそしてアジア太平洋地区が他の地域より遅れるとしていました。
ウクライナ侵略がどれだけ長く続くのか、そして偶発的な損害を欧州全体にどれ位与えるのかが明確でないことで、これらの組織の誰もその予測の見直しをしていません。しかし確かな事は、彼らの予測は、大幅な下方修正が必要となる事でしょう。
航空産業の事業形態は世界的に既に変化しています。2019年の世界の航空旅行者数を45憶人、昨年度は23憶人とICAOは報告しています。航空会社の損失は、2020年で3720憶米ドルであり、昨年度は3240憶ドルであり、彼らの更なる悲観的なシナリオでは、ウクライナ侵略がより明確に考慮されるはずで、今年の損失は2000憶米ドルと予想しています。
コロナ感染パンデミック期間での航空産業の回復の殆どは国内旅行からであり、最も高い回復は北米で期待されています。ICAOは、世界の空港の最も繁忙な15の空港の内の13は北米にあって、アジアの空港と航空会社は、世界のリーダーボードからは脱落させています。
中國のコロナゼロ対策が、アジアの国際旅行活動に、鮮明に影響を与えているだけでなく、アジアへの大陸間飛行も、ロシアの領空閉鎖によって、酷く阻害されています。
フィンエアのアジアサービスは、大きく阻害されており、株価が大幅に下落しています。米国航空会社は、アジアでのサービス特にインド向けのサービスの再構築を図っています。湾岸の航空会社のエミレーツ、カタール航空は、その航空網の殆どがウクライナの紛争地域の南で運用されており、彼らの事業に少なからずの損失を生じることでしょう。
ライアンエアのCEOマイケルオラリーは、私たちは戦争の到来によって、疫病だけを対処してると言っています。その立派な控えめの発言で、彼はこれからの12か月は殆どの航空会社にとって非常に厳しいものになると付け加えています。
キャセイ航空だけではありません。少なくともこれからの一年はわずかな光も暗くそして暗黒の夜です。
以上